日常を綴る、想いを残す

陰翳に見る静けさ

みなさんこんにちは。アトリエカレラの柿山です。

先日、新しい土地を拝見しに現地を訪れました。

 

みなさんは土地を探すとき、どのような事を考えますか?

車は入るかな。買い物は楽に出来るかな。広いかな。

明るいかな、暗いかな。

 

日当たりについてはきっと気になると思います。

南向きが良い土地だとお思いでしょう。でも本当にそうでしょうか。

 

確かに南向きが日当たりも良いので健康的で良さそうです。間違いありません。
しかし日中眩しくてカーテンを閉めている方々も少なからずいらっしゃいます。

陽の光が強い夏はとても暑い。

日差しが強すぎるという場合には南面には大きな窓は付けたくありませんが、北側になら大きな窓を付けても直射日光が入りませんので暑くありません。

北側になら、大きな窓を開けて解放感に浸ることもできます。

むしろ、柔らかな太陽の光が間接的に部屋の中に伸びてきてやさしい空間になります。
それに太陽の光を浴びて艶々に輝く庭木を眺める方が雰囲気も素敵だと思いませんか?
とても穏やかで、時が止まったような静かな時間が訪れそうです。
暑い夏の日、ひんやりと影に佇むお気に入りのチェアに腰かけて麦茶を飲みましょう。

陰翳に見る静けさ

あくまで私的な好みですが、わたしは暗い方が落ち着くので南向きの明るい部屋というよりかは、どちらかと言えば必要最低限の明るさを確保したような空間が好きです。
照明器具に頼らず、陰影を楽しみながら暮らしたい。
そして、わざわざ不便を楽しみたいので寒い冬は暖炉や薪ストーブに頼ります。
不便に手を掛ける時間にこそ私にとって価値があるような気がしています。

インテリアも出来るだけ削ぎ落されたシンプルな空間の方が、空気が穏やかで、心も穏やかでいられるような気が致します。

 

出発点と帰着点。

わたしたちの営みの原点である住宅は、心落ち着く空間であるべきだと思います。

atelierKALLELA kakiyama

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建築設計事務所アトリエカレラの身の回りで起こった些細な日常を備忘録的に、ゆるく綴るブログです。『日常を綴る、想いを残す。』そのままです。

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