縁側のあるインテリア、土間のあるリビング

WKT-house

縁側のあるインテリア、土間にあるリビング

歴史ある住宅街の一角にあるスクエアな住宅。ファサードはシンプルに、そして余白を美しく魅せるため、窓以外の余分なものは一切排除するようデザイン致しました。

外壁を削り取ったかのようにあるテラス部分は、壁面及び天井面の素材を無垢の木材とすることでファサードのテクスチャと一線を画し、その境界はエッジを効かせるようディテールをデザインしております。また玄関廻りの庇はその厚みを薄く作ることで軽快な印象を与えています。

それらのこだわりが、結果として建物全体をシャープな印象に仕上げてくれました。

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一見すると何も施していないように見えるシンプルな外観こそ、手間を掛けコントロールすることで成立するということを体現したような住宅となっております。

インテリアは階層毎にパブリックとプライバシーを区画したことによって、全てが大きなワンルームのような作りとなっております。

15坪というコンパクトな規模でありながら、敢えて土間空間を大きく作り、袖壁や下り壁を設け、大きな吹き抜けによって縦方向の伸びを演出することで実際以上に広がりが感じられるよう計画しています。

土間のあるリビングは大きな3枚框引戸によって区画することも出来、擬似的な縁側を室内につくることで中間領域を作りだしました。それは室内に屋外を作る―つまり、より一層の広がりを作り出すことに成功しています。

また、特徴的なのが窓の少なさです。少なくすることで外部からの光の入り方を最小限に制限し余分な窓の数を減らすことが出来ます。

その結果、断熱性能が向上し、更には住宅街におけるプライバシーの確保という効果にも貢献しております。肝心な明るさについては中央吹き抜けの上部に設置した大きな開閉式のトップライトによって室内の隅々まで光が行き届くよう配慮しておりますのでご安心を。

実はこれは室内換気においても有効で、1Fの大きな窓から流入した空気は上昇気流によって2Fへと風の流れを生み、家全体が呼吸するような仕組みを作り上げています。

コンクリート製のキッチンやタイル貼による土間空間、カーペット敷の床や限定的な建具や窓、吹付断熱や蓄熱暖房の採用によりコストパフォーマンスに優れた住宅となりました。

一歩踏み入れた時に感じる「想像もしなかったような空間の広がり」に訪れる人々は驚きと感動すら覚える空間になっていると思います。

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