大瀬戸方面へ行く機会がありましたので、大島へ渡り「オリーブベイホテル」に行ってきました。時間が遅かったこともありカフェバーには行くことが出来ませんでしたが、工場地帯に突如として現れる姿にはびっくりしました。長崎県美術館やガーデンテラス長崎を設計したことで知られる「隈研吾」さんの設計です。
こんなところに巨匠の建築物が!と二度びっくりしますが、三菱造船の関係で海外からの宿泊客などが多いそうです。この日は、夏休みだからなのか、ご家族が貸し切りでBBQを愉しんでおられました。裏手側が客室のオーシャンビューですからとっても気持ちがよさそうです。
写真からもわかるように、このそびえ立つボリューム。本来ならばこちらへ迫ってくるような圧迫感で来る者を拒むかのようですが、そこは巨匠のディテール。軽快に感じさせる縦のラインのファサードデザインがとても良く効いています。一定の間隔でなくランダムな間隔もリズミカルで軽快な印象を抱かせます。面が折れたようなデザインはまるで「紙」のようです。窓以外の余分なものがなく、背景を切り取るかのようにエッジを効かせたディテールにはこだわりを感じます。よくよく近くで見ると、いろんなものが上手に隠されていますね。シンプルに魅せること、余白を美しく魅せることには、細かな気配りが大切だということが手に取るように見て取れる建築物です。
いつかは泊まってみたいです。それではまた。